飴色蝶 *Ⅰ*
「あと、冷蔵庫とか勝手に
 使っていいから冷えてる
 ビールなら、まだ少しあるし
 
 じゃあ、おやすみ」

「うん、使わせてもらうね
 ありがとう、おやすみ」

続けて、幹生の声が聞こえる。
 
「深夜の水音は、近所迷惑
 だから、俺達みたいに
 二人で一緒に入って
 パッパと終わらせてな
   
 おやすみ」

「・・・おやすみなさい」

遠退いていく二人の足音
そして、ドアが閉まる音がした

庵と一緒に、入浴するなんて
考えられないよ。

明るい電気の元で、庵の前で
裸になるの?

今まで付き合った男性と、一緒
に入浴した事が無いとは
言わないけれど。

正直、庵と入る・・・

考えられないよ。

どうしよう・・・
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