飴色蝶 *Ⅰ*
あんたの望み
逢わない
目覚めた庵は、スウェットを
脱ぎ、ズボンを履きかえ
シャツを羽織る。
ボタンも留めずに開けたまま
銜えた煙草に火をつけ、一服を
しながら、何かを考えている。
その頃、菫は会社へ向かう準備
も整い、キッチンで
幹生が作ってくれたおかずを
温めていた。
そこへ、着替えの済んだ雪乃が
現れた。
「イオリさんとは
その後どうなの?
喧嘩したりしてない」
「うん、大丈夫だよ
彼の本当の思いも知る事が
できたし
ユキに言われたように
二人で過す時間を
大切にしようと思う」
もちろん心配な思いは
これからもずっと
私に付きまとう・・・
「それにしても、昨日の
一方的な呼び出し
昔のイオリさんなら、絶対
どうでもいい、好きにすれば
とか言いそうだよね
スミレの事、大切なんだね」
雪乃の言葉に、私は照れながら
微笑んだ。
脱ぎ、ズボンを履きかえ
シャツを羽織る。
ボタンも留めずに開けたまま
銜えた煙草に火をつけ、一服を
しながら、何かを考えている。
その頃、菫は会社へ向かう準備
も整い、キッチンで
幹生が作ってくれたおかずを
温めていた。
そこへ、着替えの済んだ雪乃が
現れた。
「イオリさんとは
その後どうなの?
喧嘩したりしてない」
「うん、大丈夫だよ
彼の本当の思いも知る事が
できたし
ユキに言われたように
二人で過す時間を
大切にしようと思う」
もちろん心配な思いは
これからもずっと
私に付きまとう・・・
「それにしても、昨日の
一方的な呼び出し
昔のイオリさんなら、絶対
どうでもいい、好きにすれば
とか言いそうだよね
スミレの事、大切なんだね」
雪乃の言葉に、私は照れながら
微笑んだ。