飴色蝶 *Ⅰ*
要が運転する車は
ゆっくりと動き出す。
寄り添う私の肩に、頭をのせて
甘える庵をとても愛しく思った
次の瞬間、彼は言う。
「すみれ
当分、お前とは逢わない」
その言葉は、溢れる程に
満たしたはずの私の心を一気に
凍りつかせて胸を締め付けた。
「どうして、逢わないなんて
言うの?」
逢えない、じゃなくて
逢わない、なんだね
庵は黙ったまま、何も答えては
くれない。
「ねぇ、どうして
そんな事言うの?」
庵は、言うべきか言わざるべき
か悩みながら、やっと重い口を
開いた。
「俺の傍にいれば、お前に
危険が及ぶかもしれない」
「私に危険が・・・
原因は、抗争」
「そうだ、対立抗争が落ち着く
までの間、俺は、お前には
逢わないと決めた
すみれ、分かってほしい」
見つめる庵から
私は目を逸らした。
ゆっくりと動き出す。
寄り添う私の肩に、頭をのせて
甘える庵をとても愛しく思った
次の瞬間、彼は言う。
「すみれ
当分、お前とは逢わない」
その言葉は、溢れる程に
満たしたはずの私の心を一気に
凍りつかせて胸を締め付けた。
「どうして、逢わないなんて
言うの?」
逢えない、じゃなくて
逢わない、なんだね
庵は黙ったまま、何も答えては
くれない。
「ねぇ、どうして
そんな事言うの?」
庵は、言うべきか言わざるべき
か悩みながら、やっと重い口を
開いた。
「俺の傍にいれば、お前に
危険が及ぶかもしれない」
「私に危険が・・・
原因は、抗争」
「そうだ、対立抗争が落ち着く
までの間、俺は、お前には
逢わないと決めた
すみれ、分かってほしい」
見つめる庵から
私は目を逸らした。