飴色蝶 *Ⅰ*
場は、騒然とした空気に
覆われる。
「シバ、しっかりしろ」
「親父、オヤジは
無事ですか?」
「ああ、腕と肩を
やられただけだ」
「よかった・・・」
意識が遠のく舎弟のシバを
血で真赤に滲む腕に
庵は、強く抱く。
「しっかりするんだ」
走り去る車内、伊納組の構成員
の一人が、誰かに電話を
かけている。
「はい、言われたとおりに
実行しました
組長は、弾は何発か
受けましたが命は無事です
私は、この後、出頭します」
何も・・・知らずにいた。
ちょうどその頃、私は、新しい
ブランドについて仲間達と話し
合う為の会議に出席していた。
これまでに、何点かデザイン
した作品をチーフのひろみさん
と社長に見せたところ二人とも
その完璧な出来具合に、心から
喜んでくれた。
社長の期待に副う事ができて
ほっと安心した想いと、自分の
デザインが絶賛された事の
嬉しさから、私の胸は
高鳴り躍っていた。
覆われる。
「シバ、しっかりしろ」
「親父、オヤジは
無事ですか?」
「ああ、腕と肩を
やられただけだ」
「よかった・・・」
意識が遠のく舎弟のシバを
血で真赤に滲む腕に
庵は、強く抱く。
「しっかりするんだ」
走り去る車内、伊納組の構成員
の一人が、誰かに電話を
かけている。
「はい、言われたとおりに
実行しました
組長は、弾は何発か
受けましたが命は無事です
私は、この後、出頭します」
何も・・・知らずにいた。
ちょうどその頃、私は、新しい
ブランドについて仲間達と話し
合う為の会議に出席していた。
これまでに、何点かデザイン
した作品をチーフのひろみさん
と社長に見せたところ二人とも
その完璧な出来具合に、心から
喜んでくれた。
社長の期待に副う事ができて
ほっと安心した想いと、自分の
デザインが絶賛された事の
嬉しさから、私の胸は
高鳴り躍っていた。