飴色蝶 *Ⅰ*
「だとしても、イオリと
別れるなんてできない
そんな事私にはできないよ」
菫の瞳から涙が零れ落ち
走り出す彼女の頭から
新の上着が落ちた。
彼の声が私に問いかける。
「彼を失ってもいいのか?」
私は雨の中、立ち止まらずに
駅までの道を、駆け抜ける。
走馬灯のように、庵との
思い出が私の脳裏に
ひとつずつ
浮かんでは
消えて行く。
私は、立ち止まる・・・
『俺は、お前だけを愛している
この先、俺は誰とも一緒に
なるつもりは無い
俺の安らげる場所は
お前だけだ』
お前だけだ・・・
この世から、貴方がいなく
なってしまう事に比べれば
一生、貴方と話せない
一生、貴方と触れ合えない
一生、逢えないことぐらい
大した問題じゃない。
・・・私は、選択する。
別れるなんてできない
そんな事私にはできないよ」
菫の瞳から涙が零れ落ち
走り出す彼女の頭から
新の上着が落ちた。
彼の声が私に問いかける。
「彼を失ってもいいのか?」
私は雨の中、立ち止まらずに
駅までの道を、駆け抜ける。
走馬灯のように、庵との
思い出が私の脳裏に
ひとつずつ
浮かんでは
消えて行く。
私は、立ち止まる・・・
『俺は、お前だけを愛している
この先、俺は誰とも一緒に
なるつもりは無い
俺の安らげる場所は
お前だけだ』
お前だけだ・・・
この世から、貴方がいなく
なってしまう事に比べれば
一生、貴方と話せない
一生、貴方と触れ合えない
一生、逢えないことぐらい
大した問題じゃない。
・・・私は、選択する。