飴色蝶 *Ⅰ*
携帯電話を閉じる庵に
私は聞いた。
「イオリ?
出向くって
何処へ行くの?」
庵の返答は無い。
「ねぇ?答えて
・・・お願い」
庵は、私を見る事無く
何も言わずにズボンを履き
シャツを身に纏った。
「ねぇ、イオリ、教えて」
不安な瞳で見つめる私の頬
に触れる細く長い指。
「・・・・・・」
彼は、何も話してくれない。
けれど、黙っている事で
何となく、シバさんの敵を討つ
為に、彼が何処かへ出掛けて
行くような気がした。
庵の背中に、私はしがみ付いた
「行かないで」
庵の体に回して組む私の手に
彼は触れる。
「すみれ、大丈夫だ」
「行かないで・・・お願い」
私は聞いた。
「イオリ?
出向くって
何処へ行くの?」
庵の返答は無い。
「ねぇ?答えて
・・・お願い」
庵は、私を見る事無く
何も言わずにズボンを履き
シャツを身に纏った。
「ねぇ、イオリ、教えて」
不安な瞳で見つめる私の頬
に触れる細く長い指。
「・・・・・・」
彼は、何も話してくれない。
けれど、黙っている事で
何となく、シバさんの敵を討つ
為に、彼が何処かへ出掛けて
行くような気がした。
庵の背中に、私はしがみ付いた
「行かないで」
庵の体に回して組む私の手に
彼は触れる。
「すみれ、大丈夫だ」
「行かないで・・・お願い」