飴色蝶 *Ⅰ*
「マコ?久しぶり」

「本当、私が学校を退学
 して以来だから
 もう、六年は経つね」

「そうだね」
 
会計を終えた先輩が店外
に出て来て、私は先輩に
頭を下げた。
 
同僚たちは、麻子に挨拶
をして、先に会社へと
戻って行った。

「さっき、スミレって
 名前が聞こえて
 きたから
 
 そうじゃないかなぁ
 って、思ったんだけど
 
 女性的で洗練された
 落ち着いた雰囲気に
 スミレ・・・

 貴女とは違うかなぁ
 って
 
 高校時代は、貴女
 もっと派手だった
 じゃない?」
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