飴色蝶 *Ⅰ*
「うん、最近、やめたの
 素顔がいいって
 言ってくれる
 人がいて」

「そうなんだぁ」

お店から出て来た
麻子の知り合いの人は
見るからに

『エリートで
 お金を持っています』

と言わんばかりの風貌の
男性だった。

「澄(スミレ)ちゃんの
 友達、はじめまして
 
 私は、こういう者です
 
 何か困った事などが
 ございましたら
 いつでもご相談にのり
 ますのでお客様との
 トラブル等

 何でも
 ご連絡ください」

彼から手渡された名刺を
見ると、そこには
弁護士と書かれていた。
< 60 / 488 >

この作品をシェア

pagetop