飴色蝶 *Ⅰ*
言い寄ってくる女の望み
には答えるが、決して
愛だけはくれない。
何て庵が答えるのか
困らせる為に聞いたはず
なのに・・・
朱莉の心の方がどんどん
虚しくなっていった。
「うそ、うそ
愛なんて」
沈黙に耐え切れず朱莉は
『どうでもいい』
と言おうとした
その声に
庵の低い声が重なる。
「愛してるよ」
には答えるが、決して
愛だけはくれない。
何て庵が答えるのか
困らせる為に聞いたはず
なのに・・・
朱莉の心の方がどんどん
虚しくなっていった。
「うそ、うそ
愛なんて」
沈黙に耐え切れず朱莉は
『どうでもいい』
と言おうとした
その声に
庵の低い声が重なる。
「愛してるよ」