飴色蝶 *Ⅰ*
朱莉の瞳から

涙が流れて行く。

「シュリ、愛してる」

「私は、シュリじゃない
 
 本当の私は千夏って
 言うの」

「チナツ
 
 おまえを愛してる」

二人は、抱きしめ合い

口づけを交わす。
   
幸せな二人の時間は

そう長くは続かない。
< 81 / 488 >

この作品をシェア

pagetop