飴色蝶 *Ⅰ*
彼が、極道だとか・・・
そんな事はどうでも良かった。
息が苦しくても
足がふらついても
私はただ、彼に逢いたくて
走り続ける。
庵先輩が、あの場所のどこかに
いる。
ひと目でいいから、逢いたい。
お店の前に、停められた高級車
から降りる庵の姿が菫の瞳に
写る。
彼は頭を深く下げて、会長を
車に迎えていた。
「イオリ、済まないが今日も
シュリを送ってやってくれ
お前なら
安心して任せられるからな」
「はい、分かりました」
そんな事はどうでも良かった。
息が苦しくても
足がふらついても
私はただ、彼に逢いたくて
走り続ける。
庵先輩が、あの場所のどこかに
いる。
ひと目でいいから、逢いたい。
お店の前に、停められた高級車
から降りる庵の姿が菫の瞳に
写る。
彼は頭を深く下げて、会長を
車に迎えていた。
「イオリ、済まないが今日も
シュリを送ってやってくれ
お前なら
安心して任せられるからな」
「はい、分かりました」