田舎姫と都会王子
「甘過ぎだろ。よくこんなの食えるな。」


要は、そう言いながらコーヒーを飲んだ。


「その甘さが良いんちゃ!」


そう言いながら黙々食べていると、要が微笑みながらこっちを見ている事に気づいた。


「要どうしたんちゃ?」


「いや、俺と一緒の時あまりそんな顔しないからさ。」


「そんな顔?」


「俺といる時は、あまり笑わねえからさ。今日、此処に連れてきて良かった。」


そう言いながらフワリと笑う要に胸がドキッとなってしまった。


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