田舎姫と都会王子
「あの、雪代さんて何処かのお嬢様何ですか?」


いきなりの質問に目をパチクリさせている私の隣で雪乃は笑うのを堪えている。


「どうしてですか?」


「清楚というか……言葉が丁寧なので。」


「そうですか。」


何と言えば良いのか分からずそう言うと女の子は、ニコッと笑った。


「私、橘 薫って言うの。これから宜しくね。雪代さん、蓑島さん。」


そう言うと、薫は教室から出て行った。
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