【続】イニシャルはKK
10時過ぎ、あの人はお店の前に立っていた。

「すみません、僕あまり時間が無いので」

先制しておかないとキリがないからな。

「大丈夫よ、大して時間は取らせないから。
小泉さんの事――
あなた、彼女の事が好きでしょ?」

「好き…だったら、何ですか?」

「手を組まない?」

「は?」

「あなたは彼女が好き。
私は彼女の付き合ってる人が好きなのよ。
お互いの目的を達成するには好都合だと思うんだけど?」
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