【続】イニシャルはKK
「ここって響吾さんの会社に近いんだよね?」

そう
今、私たちは響吾の会社の最寄り駅にいる。

「この駅、大きいよね。
うちの近所の駅と大違いだよ~」

「でも蒼の家は大学に近くていいじゃん」

「そうだけどさ~。
最寄り駅がこれ位大きかったら便利だよね?」

「でも人出も多くて大変かもよ?」

他愛無く、そんな話をしていた。

「ね、ね、歌音! この店、入っていい?」

蒼は雑貨店を指差しながらそう言った。
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