【続】イニシャルはKK
「お願い、無視しないで!」

ふと見た坂下さんの目には涙が。

「もう迷惑掛けないから。
絶対に何もしない。
ネットに流すなんて嘘だから!
これからは彼女に嫌がらせなんてしない。
本当よ、嘘じゃない。

ずっと憧れてたの。
桐谷くんの彼女になれたら…って。
でも、それが無理だって分かったから。

最後。
これが本当に最後のお願い。
今日だけ、ううん、ほんの数時間だけでいいから一緒にいさせて。
桐谷くんの恋人みたいに振る舞いたいの。
真似事でいいの。だから…お願い」

俺は答える事が出来なかった。

「食事だけでいいの。
嘘だと思うんだったら誓約書でも何でも書く。
今後、絶対、彼女を危険な目には遭わせない。

本当に食事だけ。
一度でいいから、桐谷くんと楽しく話してみたかったの!
食事するぐらいだったら問題ないでしょう?
本当に最後だから!お願い…」
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