【続】イニシャルはKK
病院に運ばれて何時間経っただろう。
俺は手術室の前で途方に暮れていた。

いつの間にか夏木くんが来ていて、蒼ちゃんの肩を抱くように見守っていた。

「手術中」

ライトはずっと点灯したまま。
このドアの向こうで歌音は…。

俺が代われるものなら今すぐ代わってやりたい。
死ぬのは俺の方だろ?
歌音は何も悪くない。

歌音に言われたあの言葉。
「今までありがとう」って…。
礼を言うのは俺の方なんだって。

今まで神様なんて信じてなかったけど
もしも本当にいるのなら
俺の命を捧げます。

歌音を助けて下さい。
お願いします。
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