【続】イニシャルはKK
「そういうお話でしたら…私ではなく直接、彼に話して下さい。
私にどうこう出来る話ではありません」

「もちろん言いましたよ。
しかし彼は『一生をかけてもあなたを守る』と言った。
責任を取るのが男として当然だと。

彼は将来有望なエリートだ。
そんな彼が、あなたの為に一生を棒に振っても構わないと言う。
あなたはどう思いますか?
彼を、一生縛りつけるんですよ?
あなたの動かない左手を見る度に、傷跡を見る度に、彼は苦しむでしょう。
一生償わせるつもりなんですか!?」

最後の方は怒りを含んだ口調だった。

私には返す言葉がない…。
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