【続】イニシャルはKK
「この際はっきり申し上げましょう。
あなたは身の程知らずなんですよ。
自分さえ良ければいいと思っている。
自分さえ幸せになれば…。
だが、彼の人生はどうなるんですか?

あなたも彼の事が大切だったら、どうすれば良いかお分かりでしょう?
相手を想って身を引くのも、私は愛情だと思いますがね。
彼を自由にしてあげてはどうですか?
彼が楽になるんですよ?
それが彼にとっての幸せだとは思いませんか?

私はあなたの誠意ある行動に期待をしています。
では、失礼」


言いたい事だけ言って、坂下さんのお父さんは帰ってしまった。




頭の中が真っ白になって
一体、どうやって家まで帰ったのか
自分でも覚えていない。
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