【続】イニシャルはKK
[響吾side]

慌てて飛び出して来たものの…
頭ん中、真っ白だ。

奏に負けた俺――

いや、本当は奏じゃないんだろう。

歌音は…
俺に愛想を尽かしたって事だよな?

守ってたつもりなのに
何一つ守ってやれなくて…
挙句の果てには、不自由になった左手、傷だらけの身体…。
一生償うつもりでいたのに、償う事さえ認めてもらえないなんて。

こんな頼りない男に一生付き合うぐらいなら、別れた方がマシだもんな。

でもな、歌音
俺、マジで愛してたんだ。
お前の為なら…俺はどうなったって構わないって…いつも思ってた。
それだけは嘘じゃない。
信じて欲しい。
歌音…。
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