【続】イニシャルはKK
「歌音~、明日の晩、うちに泊りに来ない?」

蒼だ。
落ち込む私をなんとか引き上げようとしてくれる。

「明日、唯はサークルのお泊り会なんだよ。
二人で夜通し騒ごうよぉ~♪」

蒼にまで気を遣わせてる私。
ホント最悪だ。

「わ~い♪じゃあ一泊の用意をしてお邪魔するね!」

努めて明るく。
努めて元気に。

「手ぶらでいいよ~!
私ので良ければ、何でも使ってくれればいいし」

「ありがと~♪」

ねぇ、蒼。
私の話、全部聞いてくれる?
私さ、もうパンクしちゃいそう。
一人で抱えきれないんだ。

そう――
私は誰にも言えずにいた。

響吾と別れた事。

親友の蒼にさえ。
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