【続】イニシャルはKK
「ただいまー」
「ごめんください」


「は――――い」

待ってましたとばかりに奥から飛び出して来たきれいなご婦人。
響吾のお母さんなのかな?

「歌音ちゃん?」

「は、はい!」

「まぁ―――――!!」


? ? ?

「なんて可愛らしいお嬢さんかしら?
響吾になんて勿体ないわ―――!」

そんな事を言いながら、私をギューッと抱きしめる。

「おいおい、母さん。ヤメロよ。
いきなり抱きついちゃ彼女もビックリするだろう?」

後ろから男の人の声がした。


「兄さんまで来てんの!?」とビックリする響吾。

「悪いか?」

「いやいやいや…」

どうやら私を抱きしめているのはお母さんで…。
隣りで呆れているのがお兄さん?

「とにかく玄関先でやめろよ!
上がるぞ。ホラ、歌音こっち来い」

響吾に腕を引っぱられちゃった…。
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