【続】イニシャルはKK
お金持ちの人って…
もっと高飛車で鼻持ちならない人ばかりだと思ってた。
でも…
私の目の前にいるこの人たちは、全然そんな風じゃない。
私の偏見だったのかな…?

「歌音ちゃん…お式はすぐは無理かもしれないけれど…入籍だけでも早く済ませた方がいいと思うの。
生まれてくる赤ちゃんの為にも、ね?」

お母さんにそんな暖かい言葉を掛けられて、私の涙線は一気に緩んでしまう。

「お、おい、どうしたんだよ!?」

慌てておろおろし出す響吾。

こんなにあっさり認めてもらえるなんて思わなかった。
私…何をあんなに悩んでたんだろう…。
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