【続】イニシャルはKK

木ノ元くんは小走りでこっちに向かいながら

「あの日はありがとうございましたっ!!
先輩の朝ごはん、めちゃくちゃ美味しかったです!
また食べに行ってもいいですか??」

と大声で。


は?

なぜ、今、それを?

しかもこんな人通りの多いところで?



信 じ ら ん な い !!



「え? 歌音ったら…
木ノ元くんをお持ち帰りしたの?」

「ひ、人聞きの悪い、へ、変な事、言わないでよっ!!」

「うわっ、動揺しまくり!」

「や、やめてよっ!
あ、あの、夏木くんも…ち、違いますから!
私、響吾一筋ですから!」

「…だよね? それは分かってる」

「良かった―――!」

 取り敢えず夏木くんは信じてくれた。
でも、周りの視線が…痛い。
< 73 / 398 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop