【続】イニシャルはKK
木ノ元くんは小走りでこっちに向かいながら
「あの日はありがとうございましたっ!!
先輩の朝ごはん、めちゃくちゃ美味しかったです!
また食べに行ってもいいですか??」
と大声で。
は?
なぜ、今、それを?
しかもこんな人通りの多いところで?
信 じ ら ん な い !!
「え? 歌音ったら…
木ノ元くんをお持ち帰りしたの?」
「ひ、人聞きの悪い、へ、変な事、言わないでよっ!!」
「うわっ、動揺しまくり!」
「や、やめてよっ!
あ、あの、夏木くんも…ち、違いますから!
私、響吾一筋ですから!」
「…だよね? それは分かってる」
「良かった―――!」
取り敢えず夏木くんは信じてくれた。
でも、周りの視線が…痛い。