リリと魔法の王国
それだけではありません。


エルザには、
観覧車が壊れた扇風機、

すべり台が古い長靴、

鼓笛隊は、ただの空き缶や、ペットボトルにしか見えなかったのです。




「なによ、ここは!ゴミ溜めじゃないの!」

エルザは鼻をつまみます。


自分がゴミの中にいると思うと、いまいましくてなりません。



「早くもとの所へ帰してちょうだい。

こんな所にいたら体が腐ってしまうわ!」






「ふむ…。」




少年は、少し考えるようにして…、

そして言いました。



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