【短編】天国への階段
 『今日、あなた亡くなったんだから、そりゃ泣くわよ。 あなたのご主人様でしょ。
 2.3日したら、ケロッとしてるかもよ、飽きるまで49日見ててもいいわよ。 他に、やりたいことないなら。』


 「見てる。 ひぃちゃんとは、いつ暮らせるの?  早く、ひぃちゃんと、暮したい。」


 『あなた優しいのね、もうあなた肉体ないから、新しい姿になるけど、何がいい?』


 え! 
 そっか! 


 「違う姿でも、あたしって気付くかな?」


 『それは…。普通、気付かないわよ(笑) 皆、気付いたら奇妙でしょ! でも、必ず一緒に暮らせるようにはできるわよ。』


 「じゃあ、やっぱ犬がいい…。
 ひぃちゃん犬好きだから‥。ひぃちゃんの部屋狭いから、一生仔犬の犬がいい。」


 『OK♪ 好きな姿、ゆっくり選んで。』


 わぁ〜! 


 いっぱい仔犬が! 

 「何でもいいの?」


 『いいわよ。』

 チワワに、トイプードルに、ブルドック、マルチーズ、パピヨン、ヨークシャテリア、ポメラニアン、イタリアングレーハウンド、M.ピンシャー、ペキニーズ、パグ、ミニチュアダックスフンド……。


 皆、可愛いなぁ〜。 


 ひぃちゃんは、腕っぷし強いから、あんまり華奢だと、骨折れちゃうしぃ〜。 


 ひぃちゃん、ストレートで毛が長くないのが好きだったから〜。 


 「健康で、長生きできるミニチュアダックスフンドがいい♪」


 『OK♪ 何色がいい?』


 「ひぃちゃんちのフローリングみたいな色がいい。」


 『ブラウン?』

 「ちょっと、ゴールドがかって、高級そうな感じがいい♪」


 『OK♪ じゃ、その方向で♪』


 「いつから暮らせるの?」


< 9 / 20 >

この作品をシェア

pagetop