素直になれない



クラスは6組だった。

職員室のドアをノックし顔を出した瞬間、優しそうな中年の男性が駆け寄ってきた。
名を鷹山と名乗った男性は七海が入るクラスの担任らしく、七海が6組であることを教えてくれた。


学年が進級するだけの生徒とは違い、七海は転入生扱いになる。
そのため普通ならクラス替えの結果が掲示されている場所を経由してから校舎に入るのだが、七海はその人の群を縫って一足先に校舎内に入った。

上履きに履き替え、職員室を目指す。
自分の下駄箱が分からないので、下履きは袋に入れた。


迷うと思われた校舎内は意外と分かり易く、下駄箱の直ぐ近くに職員室はあった。
そこで鷹山と顔を合わせ、今はこれから始まるホームルームのため、鷹山に案内されながら教室を目指しているのだ。



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