王様は誰だ
王子様は王女様
朝の日差しに、登校する生徒達の姿が見える
その中でも一際目立っている
黒に白のアクセントがついてるパーカー
インナーは赤とピンクのシャツ、黒のパンツをはいてる。黒髪のウルフカットシルエット的には『男』


「あ、あの!」

ふんわりとした髪の女の子がその人物を呼び止める


「なに?」

振り返るソレは、中性的な顔。どちらかと言えば、『男』寄り
そしてソレは目を引くほどに美しい


「あのっ、前からずっと見てました!好きですっ付き合って下さい!」


・・・・。暫し沈黙の後に
『またか』と思いながらソレが発する1言



「私、女だけど」

「ッえ?ぇええ!?!?」


朝から「私」に告白してきたふんわりとした子は、女発言に驚きながら、私をまじまじと見る
それにしても、この子可愛いな。


「いえ!それでもいいです!私と付き合って下さい!!」

「え?」

凄い勢に押されつつも返事をする

「ご、ごめん。"私"好きな人いるんだ」

この時ばかりは自分が女で申し訳なくなる


「……いえ、いいんです。突然ごめんなさい。でもずっと好きです!」

「うん、ありがと。でも君可愛いんだから、いい恋してね?」


「っは、はい!!」

今日も一人を恋に落とした罪な人物。
その人物は無自覚ながら、今日も誰かを恋に落とす。

その人物の名前はルイ
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