王様は誰だ
私の視線の先には茶色い髪をした爽やかな人物が癒やしのマントをかぶってる


「ルイ、幸せそうな顔してる」

「今日も笑顔が眩しい…」

今日も幸せです

「っおいバカ、遅刻するぞ」


幸せにトリップしてる私を突如バカ呼ばわりするのは、背の高い私でも見上げる相手、黒髪がワイルドな印象を与える吊り目でモデルのような奴。

「バカとは何だリュウヤ」

幼なじみ、龍夜。

「那央(ナオ)に見とれて遅刻するような奴はバカでいいだろ」

「別に見とれてたんじゃない、見てただけだっ」

「あれを見とれてたって言わないでどうするんだよ。馬鹿面になっても知らねぇぞ」

「ば、バカヅラとは何だ馬鹿面とは!」

「お前の、さっきの か お だ よ」


私はさっきどんな顔をしてたんだ。プンスカ

「くっ、お前最近変だぞ!」

「は?俺が変だって?」

「…ああ、そうだよ!」

少し怒った様子の龍夜だったが、私は怯みまいと話をする。

「この俺が?最近、変だと言うのか?」

「なんだか私に対して最近、刺々しいと言うか、攻撃的だ!」


「なんの事だかな。誰かさんが最近色ぼけして勘違いしてんじゃねぇのか?」
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