王様は誰だ
「はっ?色ぼけなんてしてない!」

「自覚無しか、このバカは」


私達のやり取りに優子はあたふたし始めた。

「お前なぁ、バカバカ言うのもいい加減にっ…」

「あれ~?ルイさ~ん!」

遠くから私の名前を呼ぶ声がする。
私を呼んだ人物は走ってこっちに向かって来た。


「ルイさんっ、おはよう!あ、龍夜も優子ちゃんもおはよう」

「おはよう那央くん」

「朝から元気だな」


「お、おはよう。橘(タチバナ)」

「やだなぁ、ルイさん。那央でいいって言ってるのに」

「ご、ごめん、橘」

「ほらまたぁ」

「わ、悪いっ。つい癖で」

「いいよっ、三人で登校?僕も一緒にいい?」

「も、もちろんっ!」


私達の通ってる高校は、校則が基本緩い。
私服で登校する人もいるし、制服の人もいる。私は制服をアレンジしたりして着てる


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