◆◇姫と王子の運命の恋◇◆
「あたし、ちゃんと言ったのに!
別れろって!
なのに別れないあいつが悪い!!!
あたしは、なんも悪くない!!!」
「何あんた・・・!!?
頭おかしいんじゃないの!!?
別れろって言われて別れる奴なんてただの馬鹿じゃん!!!」
真麻菜と町河紗麻香の言い合いを聞きながら
意味が分からなくなってきた
「航也・・・全部説明してくれ」
オレは静かにそう言った。
「ちひろは・・・いつもどおりだったんだ。
だけど遅刻してきて・・・!
・・・町河紗麻香に“翔斗と別れろ”って言われたって言ってて・・・
それでッッ・・・ちひろのケータイにメール届いてッッ・・・
“翔斗が階段から落ちた”って騙されて・・・
ちひろは教室とびだしちまって・・・っっ」
オレが静かにうなずいて聞いてられるのもここまでだった。
次の瞬間――――――――・・・・・
航也は信じられないことを口にした。