◆◇姫と王子の運命の恋◇◆
【翔斗side】



“かっこいい!!もう超ッッッかっこいい!!!
かっこよすぎ!!!”



・・・ほらな、やっぱちひろは好きな奴ができたんだ。


オレではない・・・もっとかっこいい奴を好きになったんだ。



ナイフで心を切り刻まれた感じがした。



「くそ・・・痛てぇ・・・」



ちひろに聞こえないように、超小声で泣きべそかいてた。




「そーゆー翔斗くんは好きな子いるの?」




ちひろがそう言ってきた。


うん、なんとなくそう言ってくる気はしてたんだ。


女子って恋バナ好きだもんな・・・。




「・・・いるに決まってんじゃん」




「っ・・・
やっぱり!可愛い?その子!」




明るく受け答えするちひろに無性に腹が立った。




なんで気づいてくんねぇの?


お前なのに。


こんなに何年間もお前のこと一途に想い続けてんのに。


少しは気づいて。


オレの気持ちにも気づいて。


その鈍感さ、捨てて欲しい―――――・・・。
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