ヘタメガ!
そろそろ、先輩からの呼び出しがないことにも馴れだした朝。
美姫は気合いを入れて通学路を歩き始めた。
自分の気持ちが落ち着いて来た頃に、改めて、かなり酷いことを言ったと反省し始めた。
気合いを入れないと思わずフラフラさぼってしまいそうだった。
傷付けた私が落ち込んでは失礼だ。
美姫は、あえて背筋を伸ばし、力強く歩く。
校庭に着くと、何やら騒がしかった。
「号外~号外~」と言いながら、ボロボロの男達が何やらばらまいている。
あれは…。
あれはそう、新聞部だ。
何故ボロボロ?
顔がボコボコに殴られたあとがあり、それを横目で見ながら、興味なさげに美姫は校内に入ろうとしていた。
「美姫!美姫~っ!」
と、そこに、サクラが慌てて美姫を引き止めた。
「あ、サクラ。おはよう」
「おはようじゃないわよ!これをみて!」
サクラの手には先ほどの号外が少ししわくちゃになりながら収まっていた。
そういえばサクラはゴシップ好きだ。
サクラの必死さに押されてしかたなく記事に目を通す。
美姫は、次の瞬間息を飲んだ。