不良BOY
グイッ
優花に髪を引っ張られた。
「痛っ…」
私は小さな声で言う。
「さっきから痛い痛いってうるさいのよ!!あんたに私の気持ち分かる?!大好きな彼氏が他の女とキスしてるとこ見て…。今ではもう私は春斗の彼女じゃなくなって!私のほうが辛い!!涙も止まらなかった!!私はあんたを許さない!」
一気にぶつけられた言葉に言い返す言葉がなくなる。
うん。
分かってる。
私最低だ。
私が優花の立場だったら
すごい辛いもん。
でも、横山くんの彼女じゃなくなるのは
嫌なんだよ。
横山くんが好きだから。
両思いなんだよ?
いいじゃん。
優花なら
すぐ他にいい人見つかるよ。
…って私自分勝手だよね。
自分がいいようになるようにそんなこと考えて。
そんな自分が憎い。
けど横山くんを想う気持ちは何にも負けない。
何があっても横山くんと一緒にいたいの。