不良BOY
「うわっ!雨降ってきた!」
横山くんが不機嫌そうに言ったので私が上を見上げると、
確かにポツポツと雨が降り始めていた。
「どうしよう…私傘持ってないよ…」
「俺も。」
5分後には大雨。
「こりゃまずいな。どっか雨宿りするか。」
横山くんは辺りを見回す。
「あ、あそこのファーストフード店とかよくない?」
私は少し遠くにあるファーストフード店を指差す。
「お!いいな!あの店で雨が止むまで時間潰すか!」
横山くんは笑みを浮かべて自転車をこいだ。
「えっとー…チーズバーガー1つとフライドポテトとコーラで。優奈は??」
横山くんはファーストフード店に入ると、すぐ注文をした。
「わ、私も同じでお願いします。」
「かしこまりました。それでは出来上がりましたらお呼びいたします。」
店員の若いお姉さんが、横山くんに番号の書いたプレートを手渡した。
「よし。じゃあ座って待っとくか。」
「うん。」
「それにしてもこの時間は人多いなー。」
横山くんは必死に空いている席を探す。
「あ、あったあった。」
ちょうど2人用の席を見つけた。