不良BOY
私と横山くんは向かい合わせに座った。
「こんなときに雨とか最悪だよな…。」
「うん。早く止んでほし…」
え?
「どうした?優奈?急に黙り込んで。」
「い、いや…何でもないよ!」
横山くんにはごまかしたけど、本当は驚きを隠せない気持ちでいっぱいだった。
私達の前の前の席に、
神谷と優花がいたから。
優花を見ると、今日の体育館倉庫での出来事が鮮明に思い出される。
怖い。
明日も今日みたいなことされるのかな………
優花が怖い。
神谷と優花は私たちに気付いてない様子。
それにしても、なんで優花と神谷が一緒に……?
「8番の方ー。」
その時、店員の声で横山くんが立ち上がった。
「俺らだ。ちょっと待ってて。」
「うん。」
横山くんに手を振ると、もう一度優花たちに視線を移す。
2人が何を話しているかは全く分からない。
「持ってきたよー♪」
その時、横山くんが戻ってきた。
「ありがとう。」
あの2人のことは気にしないことにした。
「やっぱチーズバーガーはうめえなー♪」
横山くんはチーズバーガーにかじりつく。
「あはは…うん。」
やっぱりあの2人が気になって、まともな返事ができなかった。