不良BOY
私の家に着いた。
お母さんが横山くんを見て「少し家でゆっくりして行って。」と言ったので横山くんは私の家に入った。
「優奈の部屋可愛い!」
横山くんが私の部屋に入って一番に言ったのはそんな言葉。
「そうかな……」
「ピンクのものばっかだな。ピンク好きなの??」
「うん。まあ…」
「…って、それより何があったか俺に全部話して??」
急に真剣な顔になったから少しドキドキした。
全部、話そう。
「実は、優花のことで…。」
「やっぱりあいつか。」
横山くんは予想どおりといった顔。
「そうだったのか!すぐに気付いてやれなくてごめん!!」
私が全てを話すと、横山くんは驚いたように言う。
全部話した。
昨日、優花たちに呼び出されたこと。
今朝の上履きは忘れたんじゃなくて、たぶん優花たちに取られたんだということ。
今日の放課後、優花たちにされたこと。
言われたこと。
全部全部。
なんかすっきりした。
「ううん。」
首を振って笑ってみせた。
横山くんがいると、安心していられる。