不良BOY
てか完璧冗談でしょ。
さっきまでの悲しい顔は一体どこ行ったんだか。
「とりあえずもう帰って!」
「待てって!俺本気でお前タイプなんだって!好きなんだよ!!」
神谷は必死に訴えている。
しつこい奴〜…
「あんたにね〜「好き」とか言われてもキモいとしか思わ……!!」
ギュッ
一瞬の出来事だった。
神谷が私を抱き締めてきた。
「ちょ…離しなさいよ!!」
私は力一杯もがいた。
「いいよー♪その代わり…メアド&ケータイ番号教えて!!」
は???
なんであんたにそんな個人情報を教えなきゃいけないのよ。
「ダメに決まってんでしょ?!」
全否定。
当たり前じゃん。
「じゃあ離さねえからな!ずっと!!死ぬまで!!」
そして神谷は更に強く私を抱き締めてきた。
汚れる!!
「もう離してよ!汚い!!」
「無理ー♪じゃああと5秒以内にメアドとか教えてくんねかったら一生この状態のまんまな♪」
ニヤニヤ笑う神谷。
ふざけんなよ!!!
「5ー4ー…」
神谷のカウントダウンが始まった。