不良BOY



「3ー2ー…」



「もーう!分かったよ!教えりゃいいんでしょ?!」



「やったあー♪」



悔しい。



けど仕方ない。



あの状態のまま一生過ごすよりはマシ。



そして神谷は私を離した。


やっと解放されたー。



私は紙を出して素早くメアドと電話番号を書いた。



「はい。これでいいんでしょ。もうこれ持って帰って!」


乱暴に紙を渡した。



「イエーイ♪じゃあな〜」



パタン



神谷は紙を受け取るとスキップで部屋を出ていった。


「あ〜もうあいつうざい!」



思いっきり髪をくしゃくしゃにした。



怒りを込めるように。



普通仲良くもない人にさ、勝手に人の家遊び来て冗談っぽい告白して抱きついてメアドと電話番号を聞く奴っている?



あいつ以外いないよね?



本当迷惑な奴。



初日からこんなんでこれからどうなんのよ。



次席替えするの2ヵ月後だよ?



いや、席替えして席が離れてもまだくっついてきたらどうなる?



今は5月。



中学卒業は来年の3月。



なんかこれから卒業まで超最悪な日々が待ってそうな気がするんですけど…。



< 15 / 268 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop