不良BOY
今はとにかく横山くんから逃げなきゃって思ったから。
「はあ…ここならもう追ってこねえだろ…」
神谷が足を止めたときには私は息切れしそうな状態になっていた。
一体どれくらい走っただろう。
私は走ることに精一杯でどれだけ走ったかなんて分かんなかった。
でも、ここ…完全に学校出てるよね?
もう1時間目始まったかも…
「優奈…。」
神谷のまだ少し荒い声。
「な、何……?」
「俺ん家行くぞ。」
「え???」
なんで神谷の家に行くの?
「今日は学校サボろうぜ。」
神谷は私の手を引き、歩き始めた。
「…なんでサボるの……?」