不良BOY
「優奈に聞きてえことあるから。」
神谷はそれだけ言うと、黙り込んだ。
私も黙って神谷の横を歩いた。
――――――――――
「夏樹?もう学校終わったの?」
神谷の家に着くと、神谷は玄関を開けた。
途端に玄関に現れ、不思議そうな顔をするのは神谷のお母さんだろう。
「今日は早退した。」
神谷はそう言い、私の手を握り家へ上がろうとした。
「ちょっと!その女の子は??」
神谷のお母さんが私をじろじろ見てくる。
「まさか…夏樹の彼女?」
「違います!!!」
私は神谷のお母さんの言葉にすぐ反応していた。
「あら、そうなの?」
「はい!」
神谷のお母さんは少し残念そうな顔を浮かべる。
「ただ俺が片思いしてるだけだ。」
神谷は冷静な顔で言った。
「え?夏樹、この子が好きなの??」
驚く神谷のお母さん。
「ああ。」
「////」
私は顔が赤くなった。
「んなことより、俺こいつと大事な話があるから。」
「え?」
目を丸くする神谷のお母さんを無視して神谷は家へ上がる。
私も神谷の後ろについていく。