不良BOY

｢う…うるひゃい…｣





その時､思いが全部溢れ出てくるように大粒の涙が頬を伝った｡





あーあ｡





何神谷なんかの前で泣いてんだろ｡





涙は拭っても拭っても止まらない｡





｢私のこんな顔…見ないで…｣





私は俯く｡





｢…もう見ちゃったし｡｣





神谷は私の髪を撫でる｡




｢…最低｡神谷のばあーか…｡｣





私はギュッと神谷に抱きついた｡





神谷も私を受け入れてくれるみたいに優しく抱き締め続けてくれた｡





神谷なんか





嫌いなのに





大嫌いなのに





そんな優しくされたら





好きになっちゃうじゃん





今の私は





ダメージくらってて





弱ってるから





優しくされたら





たとえ嫌いな奴でも





好きになっちゃうじゃん