不良BOY
「え…泊まる…?」
神谷のお母さんの声が震えている。
ですよねえ!!
中3の男女が同じ家で1日過ごすなんてどう考えてもおかしいですよねえ!!
私は神谷のお母さんにそう訴えているような顔を向けた。
「大歓迎っっっ☆」
は?
神谷のお母さんの口から出たありえない言葉。
「よっしゃああ☆」
神谷はガッツポーズ。
「ちょ、そんな…!!」
私はパニック状態。
「いいのよ優奈ちゃん。遠慮なんかしなくて〜♪よし!じゃあ昼ご飯作るわね〜」
神谷のお母さんは昼ご飯の準備に取り掛かりはじめた。
「ちょっと神谷…!」
私は隣にいる神谷を睨み付けた。
「何?優奈。」
「私ここに泊まるの?」
「ああ。」
「本当に?」
「あたりめえじゃん。」
「無理だって!」
「じゃあ横山にボコられてもいいんだ?」
「そ、それは…」
「だろ?優奈は俺が守ってやるから、だから俺を頼りにしろよ。」
神谷は私の髪をくしゃくしゃにした。