不良BOY
「…あんたなんか頼りになんないもん。」
本当は嬉しかった。
私は1人じゃないんだって思えたから。
「いーよ。別に。後々絶対俺がいてよかったって思わせてやるから♪」
神谷の子供みたいな無邪気な笑顔に胸を締め付けられる想いになった…。
私、神谷のこと好きになりかけてるんだ…。
神谷なんか嫌いなのに!
神谷なんか!!
「昼ご飯できたわよ〜♪」
その時、神谷のお母さんが食卓にチャーハンを運んできた。
あ〜いい匂い…。
…って私は帰るんだから!
「はい。優奈ちゃんの分は大盛りよ。」
神谷のお母さんは1番たくさん盛られているチャーハンを見せ付けてきた。
なんか…帰りづらっ!
「ほら。夏樹も優奈ちゃんも座って〜♪」
神谷のお母さんは食卓に座ると私と夏樹に手招きをした。
私は仕方ないので昼ご飯だけ頂いてから帰ろう、そう決心して食卓に座った。
そして今に至る。