不良BOY
「だから早く準備しろ!」
バッ
「………。」
気付けば、黙って神谷の手を振りほどいてた。
「優奈、時間ねえんだから早く!」
神谷が私の背中を押す。
「い…嫌…。」
学校なんて…行きたくない。
どうせ辛いだけだもん。
「そうやってずっと学校行かねえつもり?!そんなのただ逃げてるだけじゃねえか!!」
神谷の怒鳴り声が私の胸に突き刺さった。
そんなの分かってる。
分かってるよ。
でも
私、普段強がってるだけで本当はすごい弱いから…。
神谷が傍にいてくれるとしても
ずっと一緒にはいられない…。
神谷にだって友達とかたくさんいるから私だけのものにはならないじゃん…。
「ほら優奈早く!」
私が首を振ると、神谷の表情が怖くなった。