不良BOY
「病院の先生に聞いてみたら、学校の先生の話によると、横山くん……夏樹の下敷きに……なってたんだって……」
え……
嘘……
「……じ、じゃあ俺が奇跡的に無事だったのは……」
神谷の声は震えていた。
「横山くんの…おかげだな」
神谷のお父さんは真剣な顔をして言った。
「そんな……じゃあ、俺のせいで…あいつは…死んじまったのか……??」
「……夏樹、悲しいかもしれないけど……
横山くんは夏樹を助けてくれた。
救ってくれた。
だから……あんたはこれから
ちゃんと元気よく、横山くんの分まで生きなさい」
神谷のお母さんは涙目になりながら、けど優しい顔をして神谷を見つめた。