不良BOY





「そういや、もう夏休み始まってるよな??」





「うん!!一昨日終業式だったよ」





「よしっ!!」





なぜかガッツポーズする神谷を私は不思議そうに見た。





「何がそんな嬉しいの??」





「何がって、優奈と映画見たりプール行ったりしたいなあって前から思ってたからに決まってるじゃねぇかっ」





神谷は私の肩に手を掛ける。





そんなこと思ってたんだ。




すごい嬉しいんだけど!!





「夏休み、遊びまくろうなっ優奈〜」





いや、ちょっと待った。





「今年受験じゃんっ。遊びまくってる暇なんかないよ!!」





いろいろあって一瞬忘れかけてた。





私たちは受験生なんだ…。




「あ??んなことどうだっていいんだよ」





「よくないって!!」





「えーじゃあさ、優奈の家で勉強会しねぇ??けどたまには息抜きも大事だからデートしよーな♪」





「……う、うん」





デートは前にもしたことあったけど、あれは無理矢理だったわけだったし





彼氏の神谷とデートするのは初めてな私。





デートとか緊張する。





でも嬉しい、っていうのが本音。





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