不良BOY
「よっしゃ!!優奈のことだから無理とか言うかと思ってた」
「…で、でもちゃんと勉強もするからねっ」
「へーい」
何気ない会話だけど、それがすごく楽しかった。
神谷の彼女でよかった。
「優奈、神谷!!」
その時、後ろから声がした。
私たちは同時に振り替える。
「あ、優花…」
優花だった。
「神谷、退院したんだ。退院おめでとう。優奈…本当ごめんなさいっ!!たくさんひどいことして…」
優花は声を震わせながら私と神谷に頭を下げる。
「もう、いいって。頭上げて?」
私は優花に優しく微笑む。
「……許してくれるの??」
「うんっ」
「その代わり、もう優奈を傷つけるようなことすんなよ」
神谷は私に続けて言った。
「ありがと…」
優花の目からは涙が流れていた。