不良BOY
「ナルシですけど何か?」
神谷はもう一度決めポーズ。
「いいから掃除!!!」
「はあーーい」
神谷はしぶしぶ床をほうきで掃き始めた。
「なあ今日お前横山と話してただろ」
掃除の途中、神谷に尋ねられた。
「え?うん。話したよ。てかあんた見てたんだー」
「何話してたの?」
「はい??」
なんでそんなことをあんたに教えなきゃいけないの?
「いいから教えろ」
神谷は低い声で言う。
さっきまでのナルシ宣言してたテンションとは真逆。
「え…横山くんに優奈ちゃんって呼んでいい?って言われて、いいよって答えただけだけど。」
「はあ?優奈ちゃん?」
そう言った神谷の表情は少し怖かった。
「う、うん…。」
おそるおそる頷いた。
「俺でもまだ名字で呼んでんのにー…あいつムカつく!!」
神谷が机を蹴飛ばす音が教室中に鳴り響く。
「ちょ…そんな怒らな「なあ優奈って呼んでいい??」
神谷が俯いたまま尋ねてきた。
「え……?」
「てか優奈って呼ばせろ」