不良BOY
早く席替えしないかな。
まだ今日席替えしたばかりなのに頭の中はそれしか考えてなかった。
―5時間目―
「じゃあ52ページをー…神谷。読んでみろ。」
国語の町田先生の視線が神谷を捕らえた。
「はあ?センセー俺教科書持ってきてませーん☆」
神谷は手を挙げケラケラ笑った。
「じゃあ隣のやつに見せてもらえ。」
えぇ!!!
待ってよ先生!!!
なんでそうなんの!!!
「はーい。春野!教科書見せて」
神谷の手が私の方に伸びてきた。
うわっ!
やだやだやだ。
私の教科書をこんなやつに貸すなんて、教科書が可哀相じゃん。
「春野。仕方ないから貸してやれ。」
私は、しぶしぶ神谷に教科書を渡した。
先生に逆らうわけにはいかないし。
あとでキレイに拭いてあげないと!!教科書。
「えーと…??なあ春野。これなんて読むの?」
神谷が私に急接近。
近寄るなーーー!!!
私はめんどくさそうに神谷が指差しているところに目をやった。
は?